スペシャルティコーヒーとは？
〜"美味しい"という驚きと感動を与えるコーヒー〜
コーヒーをカテゴライズする言葉の一つである『スペシャルティコーヒー』。
コーヒーの歴史と文化の変遷の中で誕生した概念を表すもので、高品質なコーヒーを持続的に生産することを目的として、コーヒー豆の新しい供給スタイルを目指すムーブメントから生まれました。
スペシャルティコーヒーの定義
「消費者(コーヒーを飲む人）の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること」
抽出されたコーヒーから立ち上るアロマ、コーヒーの果実本来が持つ酸味、口に含んだ時の舌触り、味の厚みや飲んだ後の余韻といった味わいのバランスから評価されます。
スペシャルティコーヒーの基準
カッピング（ワインで言うテイスティング）により、同条件下におけるコーヒーの品質の善し悪しを以下８つの項目から判断・評価。
① FLAVOR：フレーバー
② AFTER TASTE：後味の印象度
③ ACIDITY：酸の質
④ MOUTH FEEL：口に含んだ質感
⑤ CLEAN CUP：カップのきれいさ
⑥ SWEET：甘さ
⑦ BALANCE：ハーモニー均等性
⑧ OVERALL：総合評価
※８点満点ｘ８項目＋基礎得点３６点＝１００点満点
SCAJ・COEのカップ評価で８０点以上がスペシャルティコーヒーと呼ばれます。
※SCAJ：日本スペシャルティコーヒー協会
※COE：カップオブエクセレンス
スペシャルティコーヒーの風味
スペシャルティコーヒーの風味は右表のコーヒーフレーバーホイールのように表現します。
たとえば FLORAL（花）であればバラ、ジャスミン、カモミール、 FRUITY（フルーツ）であればラズベリーやプラム、チェリー、パイナップル、ピーチ、オレンジといった表現になります。
※コーヒーフレーバーホイール表（SCAA発行）
※SCAA：アメリカ・スペシャルティコーヒー協会
生まれた背景と目的
スペシャルティコーヒーという表現が登場したのは1970年代のアメリカ。
コーヒーは世界中で多くの人に愛され、アメリカを始めとする多くの国で大量消費される時代が続いていました。
“消費者へのリーズナブルなコーヒー提供”が最優先され、コーヒーの低価格化が加速。
生産者の賃金低下による担い手の減少、人手不足から品質が悪化するという悪循環が生まれ、消費者のコーヒー離れを引き起こしました。
『コーヒー農園を守り、高品質なコーヒー豆の生産環境を整えることがコーヒーを楽しむ消費者のメリットにもなる』
生産者と消費者の双方に利益をもたらすコーヒーとしてスペシャルティコーヒーという概念が生まれたのです。
スペシャルティコーヒーとＳＤＧｓ
生産者を害することなく良質な生産体制を維持することは、スペシャルティコーヒーならではの特別な考え方と言えます。
生産者の利益を確保すると同時にコーヒー農園が継続的に安定した栽培を続けられる状態はまさにサスティナビリティを大切にしていると言えます。
スペシャルティコーヒーにおけるサスティナビリティとは、コーヒー農園の利益を守るだけではなく、自然環境への配慮、社会倫理の順守も含まれているのです。
スペシャルティコーヒーで新しいコーヒー体験を
〜 生産者から消費者へと美味しいコーヒーを 〜
本当に美味しいコーヒーを届けるために生まれたスペシャルティコーヒーという概念。
その素晴らしい味わいとともに、１杯のコーヒーに込められた工夫や思いを感じながら、
コーヒー豆を栽培する生産者や農園にも思いを馳せてみてはいかがでしょうか？
あなた好みのスペシャルティコーヒーを見つけて、あなただけのコーヒー体験を愉しんでみてください。
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